お嬢様になりました。

それなりの地位や名誉、富を持っている人たちがここに集まってるんだと思う。


そんな人たちがお祖父ちゃんの前では腰が低くて、そんなお祖父ちゃんと一緒にいる自分が不思議な存在の様に思えた。



「宝生院会長、いつもお世話になっております。 失礼ですが、そちらのお嬢様はもしかして……」

「ワシの孫娘じゃ」



お祖父ちゃんの言葉にみんなが一斉に私に視線を向ける。


なんか怖いんだけど……。



「いつも祖父がお世話になっております。 私、宝生院 葵と申します」



最後にニコッと微笑んだ私の内心はバクバクだった。


こんな感じで良かった!?



「では、行こうかのう」



お祖父ちゃんに促され、私はまたお祖父ちゃんの隣に並び足を進めた。



「此処にはお前に取り入ろうとする輩がたくさんおるじゃろう。 十分に注意しなさい」



私にしか聞こえないくらいの声で喋るお祖父ちゃん。


私はぎこちなく頷くので精一杯だった。


注意しなさいって言われてもそんなの見極める自信ないよ……。


むしろ全員怪しく見えてきた。



「宝生院会長」



お祖父ちゃんが足を止め、私も一緒に足を止めた。