お嬢様になりました。

今日も一日何事もなく無事に学校は終わり、私の緊張は更に高まっていた。


パーティーって何するの?


踊ったりとか?


あれ?


それじゃあ舞踏会?


でもダンス覚えろとは言われなかったし、ただの食事会的な感じなのかな?


ダメだ。


考えても全然わかんない。



「大丈夫か?」



一緒に車に乗っているお祖父ちゃんに声を掛けられた。


私を気遣う様な柔らかな声で。



「大丈夫じゃない、けど……が、頑張る……」



目を細め微笑むお祖父ちゃん。


私はこのお祖父ちゃんの笑顔が大好き。


お婆ちゃんも好きだったんだろうなって思う。



「堂々として、笑顔で居ればよい。 葵の笑顔は場を明るくする最大の武器じゃよ。 ワシが保証する」

「うん、ありがとう」



お祖父ちゃんが用意してくれたシンプルで上品な膝丈のワンピースに身を包み、真新しい傷一つついていない少し高めのヒールを履いた私は、普段の自分とは別人の様だった。


自分で言うのもなんだが、黙っていればお嬢様に見える様な気がする。


魔法使いに魔法を掛けられたシンデレラは、こんなドキドキした気持ちでお城に向かったのかもしれない。


いや、王子様が待っていた分、今の私よりもドキドキは大きかったかも。