お嬢様になりました。

今日も勉強をするため、放課後図書室に向かった。


教室で勉強しようかとも思ったが、まだ人が残っていて騒がしかったから図書室まで足を運んだ。


図書室のドアの前で足を止めたはいいが、中々ドアを開けられなかった。


心臓が煩いくらい騒いでる。



「今日はいない筈……」



何の根拠もない考えを思い込ませる様に小さく呟いた。


緊張のあまり汗ばむ手。


私はドアノブを握った手にギュッと力を込め、静かに深呼吸をしてドアを引いた。


見た感じ誰もいない。


私は音を立てない様にドアを閉めた。


そして、足音が立たない様にそっと足を動かした。


一通り図書室の中を見て回ったが、私以外誰もいなかった。



「良かった……」



安堵のため息が漏れ、ホッと胸を撫で下ろした。


物音一つしない図書室で一人集中して勉強した。


こんなに真剣に勉強したのって、高校受験の勉強の時以来かもしれない。


だけど勉強をしながらも、時折落ち着かない気持ちになった。


その度に私はその気持ちを振り払う様に、頭を横に振った。