お嬢様になりました。

「今日も葵ちゃんは可愛いのー」

「いつもいつもありがとうございます」



犬の散歩の帰りにいつもうちのコンビニに寄ってくれるお爺ちゃん。


元気なお爺ちゃんの顔を見ると温かい気持ちになる。



「これは仕事が終わったら食べなさい」

「いいんですか?」



買ったチョコレートを笑顔でくれるお爺ちゃん。



「ありがとうございますっ」



私はお爺ちゃんに笑顔でお礼を言った。


いつも私の事を孫の様に可愛がってくれるお爺ちゃん。


私にはお祖父ちゃんがいないから、最初はすごく新鮮だった。


だから今ではお爺ちゃんとの時間は楽しいひと時になっている。


店内は時間が遅くなるに連れ慌ただしくなってきた。


暇よりは忙しい方が私にとっては有難い。


あっという間に時間が過ぎてしまうから。



「お疲れ様でしたー」



私は次のバイトの人に引き継ぎを済ませ、裏で制服に着替えた。



「大石さん、これ良かったら持って帰らない?」

「いつもすみません。 ありがとうございます」



店長からもうお店に並べられなくなったパンを幾つか受け取った。


コンビニのバイトってこれがあるから助かるっ!!