お嬢様になりました。

華は変わらずフワフワしてて元気で、竜樹も変わらず見た目は怖いけど明るくて憎めない奴で、二人に会って疲れが吹っ飛ぶ様だった。



「新しい学校でお友達できた?」

「みんなとは普通に話せる様になったけど、仲良くなったのは一人だけかな」

「お前話についていけんのかよ?」

「いやー……ビックリする事だらけだけど、まぁなんとかやってるよ。 一般校舎だったらもっと気が楽だったかもなぁーとは思うけどね」

「一般校舎? 何だよそれ」



首を傾げる華と竜樹に学校の仕組みを簡単に話した。


一般生と特別生に別れていて、校舎が違うこと。


特別生は一般校舎に入れるが、一般生は手続きをしないと特別校舎に入れないこと。


鳳学園の色々な制度を話すと、その度に二人は驚きながら話を聞いていた。



「じゃあ一般生とは滅多に会う機会がないの?」

「そうだね。 理事長室と職員室は学校の最上階にあって、そこはどっちの生徒も自由に行き来できる様になってるみたいで、初日迷子になった時に一般校舎の人が理事長室に案内してくれたんだけど、その時に会っただけかな」



竜樹なんてだらしなく口を開けて、理解出来ないとでも言いたそうな顔をしている。