お嬢様になりました。

封筒の中身を取り出すと、カードが一枚出てきた。


これってクレジットカード……だよね?


しかも黒いんですけど……。


んッ!?


ってことは、この四桁の数字ってまさか暗証番号!?


お祖父ちゃん勘弁してよ……なんて不用心な……。



「どうかなさいましたの?」

「あ、ううん、何でもない!! 芽衣は何にするの?」

「私はハヤシライスに致しますわ」

「じゃあ私もそれにする」



クレジットカードを使う時はメチャクチャ緊張した。


社会人なったら持つ様になるだろうとは思っていたが、まさかこんなに早く持つことになるなんて思ってもいなかった。


それも初めてのクレジットカードがブラックカードなんて、信じられない。


一般人の私ですら知ってる。


ブラックカードは中々持てないカードだってこと。


混雑するカフェの中、ようやく席を確保する事が出来た。


ハヤシライスを口にいれ、その美味しさに口がとろけてしまいそうだった。


高いだけの事はある。


今まで食べたどのハヤシライスよりも美味しい。



「葵さん、まだわからない事ばかりでしょうが、私でわかる事であればお話出来ますので、遠慮せずに聞いて下さいね」

「ありがとう」



芽衣が話し掛けてきてくれて本当によかった。


一人だったらお昼すらまともに食べられなかったかもしれない。