お嬢様になりました。

理事長室に入ってきたのは黒髪で鋭い目付きの男性だった。


何この一般人じゃない様な雰囲気。



「宝生院さん、君のクラスの担任を務める相模(サガミ)先生だよ」

「先生っ!?」



ギロっと視線を向けられ、私は思わず後ずさった。


怖っ!!



「こう見えて優しくて面倒見がいいから何も心配する事はないよ」

「は、はぁ……」



絶対嘘っ!!


外で見かけても先生やってる人だなんて間違いなく思わない。



「相模先生、宝生院さんの事宜しく頼むよ」

「はい。 行くぞ」

「は、はい」



相模先生の背中を少し遠くから見ながら私も後に続いた。


あっ!!


私は振り返り鳳理事長の顔を見た。



「あの、祖父が鳳理事長に宜しく伝えてくれって言ってました」



私の事なんか御構い無しにどんどん足を進める相模先生。


私は鳳理事長に頭を下げ、慌てて相模先生の後を追った。


廊下を歩いてる最中も会話は一切なく、凄く気まずかった。


そう思ってるのは私だけなんだろうけど……。


これだけ無愛想でもこんなに凄い学校で先生してるぐらいだから、相模先生って実は凄い人なのかも。