お嬢様になりました。

「ぶっ」



あまりの動揺っぷりに、思わず吹き出して笑ってしまった。


山口君の顔がどんどん赤くなっていく。



「あ、あの……」

「ご、ごめんっ!! 反応が可笑しくて笑っちゃった」



あー、笑った。


笑い過ぎてお腹痛い。


目に涙まで溜まっちゃったよ。


山口君が足を止め、私も同じ様に足を止めた。



「こ、ここが理事長室です」



案内された部屋の扉は凄く重厚感があり、入り辛い雰囲気だった。



「案内してくれてありがとう。 それから、敬語なんて使わなくていいよ。 同じ二年生なんだし」

「い、いいえ!! そういうわけにはいきません!! 僕は一般生で宝生院さんは特別生なんですからっ」



一般生?


特別生?



「よくわかんないけど、同じ学年なのに敬語なんてやっぱ変だよ。 無理強いは出来ないけど、敬語やめてもらえたら嬉しい」

「……はい」



はいって……敬語じゃん。


まぁ、しょうがないのかな?


苦笑いを浮かべる私に山口君は頭をペコっと下げると、背を向けて歩き出した。


山口君の姿が見えなくなり、理事長室のドアを軽くノックした。