お嬢様になりました。

私はテーブルに手を伸ばしティーカップを手にとった。



「そんな事なら心配せずともよい」

「へ?」

「あの学校はワシの母校でな、父の代から鳳の家の者とは家族ぐるみで付き合いがあるんじゃよ。 じゃから、話をすればすんなり転入手続きをしてくれる筈じゃ」



あの名門の鳳学園にすんなり転入できる!?


嘘でしょ!?


ビックリし過ぎて口元までもって行ったティーカップを落としそうになってしまった。



「葵お嬢様、如何でしょう? 環境が変わる事に抵抗はあるかと思いますが、宝生院の姓になるのであれば、必要最低限の教養を身につけて頂きたいのです」



必要最低限の教養を?


私は部屋の中を見渡した。


こんなに凄い生活をしてるお祖父ちゃん。


そのお祖父ちゃんの養子になるなら、それなりにならなきゃいけないって事だよね?



「このままだと、お祖父ちゃんに迷惑を掛けちゃうって事ですか?」

「大変恐縮ながら、その通りでございます」

「浅賀ッッ!!お前は何と……」

「いいのッッ!!」



真っ赤な顔をして浅賀さんに怒鳴るお祖父ちゃんの言葉を遮った。