お嬢様になりました。

細めのジーンズを履き、上半身裸の隆輝の姿を見て、胸がズキズキと痛んだ。



「葵……お前ッこんなとこで何してんだよ!!」



何よ……そんなに怒らなくてもいいじゃん!!


そんなに彼女と鉢合わせたくなかったわけ!?



「私が何処で何してようとあんたには関係ないじゃん!!」

「あ? うろつくんだったら、俺の目に見えねぇとこうろつけよな!!」

「何でもかんでも自分中心に考えないでよねっ!!」



こんな事いう為に来たわけじゃないのに……!!


何やってんだろ。


泣きたくなってきた。


美女越しに隆輝と睨み合っていると、突然美女に顔を覗き込まれた。



「もしかしてこの子が例の子?」



例の子?



「夏帆(カホ)!! お前余計な事言うんじゃねぇよ!!」

「余計な事なんて何も言ってないでしょ。 じゃあ私行くわね。 昨夜の事、誰にも言わないでよね」

「言わねぇからさっさと帰れ!!」



昨夜の事って何?


誰にも言えないような事してたの?



「またね、葵ちゃん」



夏帆と呼ばれた美女は私の肩をポンっと軽く叩き、部屋を出ていった。


胸が締め付けられ、今にも潰れてしまいそうだった。