お嬢様になりました。

生活の援助?


だけどお婆ちゃんはお母さんが結婚するまで働いてたって、言ってた様な気がする。



「じゃが、菊代はワシの申し出を頑なに拒んでのう……一度も働いた事がない菊代が世に出でいける筈がないと思うておったワシは、頭を抱えた」

「一度も働いた事がなかったの!? でも、お婆ちゃん女手一つで働きながらお母さんを育てたって……」

「多少の資金を持って出た菊代が……世間知らずの菊代が働いていると知った時は、信じられなかった。 ワシが思うておるよりもずっと、菊代は強かったんじゃなぁ……」



窓の外を目を向け、遠くを見つめるお祖父ちゃんはその時の事を思い出しているかの様だった。



「菊代はワシの事を恨んでいるとばかり思うておった……」

「お婆ちゃんは一度だってお祖父ちゃんの事を悪く言った事なんてないよ。 子供の時よりもお婆ちゃんの気持ちが分かる気がする」



お婆ちゃんみたいな女性になりたい。


誰かを深く愛せるくらい、懐が広くて温かい人になりたい。



「お祖父ちゃんの事、本当に好きだったんだなぁ……」