お嬢様になりました。

絵の写真を撮り、私たちは展示会を後にした。


まだ夕方なのに、外は暗くなっていた。


吐く息は白くて、それを見ると余計体温を奪われる様だった。



「何処でご飯食べる?」

「ご飯の前に行きたいところがあるんだけど、いいかな?」



行きたいところ?


何処だろう。



「一時間位で終わるよ」

「分かった。 じゃあそこに行ってからご飯にしよう」

「ありがとう」



私たちは車に向かって歩き始めた。


今日は玲のお家の運転手さんが車を運転してくれている。


玲には専属の運転手さんはいても、執事さんはいないみたいだ。


マネージャーさんがいるから、執事はいらないのかな?


なんて、私には関係のない疑問があったりする。



「何処に向かってるの?」

「直ぐに分かるよ」



穏やかな顔でそう言われたが、それ以上深く聞ける雰囲気じゃなかった。


運転手さんにこっそり目的地を言っていたから、何て言ったのか全く聞こえなかった。


暫く外を眺めていると、キラキラ光り、更にライトアップされた観覧車が見えてきた。



「あれって……」

「初めて二人で出掛けて、その時に乗った観覧車だよ」



なんだか懐かしい。


観覧車の中で、玲にたくさんドキドキさせられたんだよね。