お嬢様になりました。

一週間ぶりに学校に行くと、教室の中が静かになった。


みんなどこまで知ってるんだろう。


気まずいな……。



「宝生院さん!! もう身体は大丈夫なの!?」

「あ、うん。 もうすっかり元気だよ」

「心配してたんだよ」



静かな空気は一瞬の内に弾け飛び、一気に騒がしくなった。


次々と掛けられるみんなの温かい言葉に心がホカホカした。


やっと自席にたどり着き腰を下ろすと、芽衣がクルっと振り返った。



「葵さんがいらっしゃらない間、とっても寂しかったですわ」

「私も寂しかったよ。 心配掛けてごめんね」

「あら、本当に生きてたの? 私は別に心配なんてしてないわよ」



橘さんからの憎まれ口も、今聞くと妙に嬉しかった。



「二人とも本当にご心配をお掛けしました!! お花ありがとっ」

「だから私は貴女の心配なんてしてないって言ってるでしょ!!」

「素直になったらどうですの? 葵さんが見つかったと聞いて、泣いてらしたではありませんか」

「ちょっと!! 誤解を招く様な言い方しないでちょうだい!! 私は生きてた事が悲しくて……って何笑ってるのよ!?」

「あははっ、ごめん!! 橘さん大好きーっ」

「私は貴女なんか大っ嫌いよ!!」



顔を真っ赤に染める橘さんの姿を尻目に、芽衣と顔を見合わせ、久しぶりに大笑いした。