お嬢様になりました。

辿り着いた図書室。


急いでドアを閉め、崩れるようにゆかに座り込んだ。


床に敷かれた絨毯。


柔らかな感触にも関わらず、膝に痛みが走った。



「っ……」



零れる涙は痛みからじゃない。


恐怖と情けなさからだと思う。


手に持った携帯を力一杯投げつけた。


私のせいで誰かが傷付くのは嫌。


でも、このままの状態が続いたらと思うと、恐怖で頭がおかしくなりそう。


ーガラガラッ!!


直ぐ後ろのドアが勢いよく開き、体が強張ると同時に温もりに包まれた。



「また一人で泣いてる」

「だって……」

「俺が守るから、だから一人で抱え込まないで」

「っ……」



玲の甘く優しい声が、今の私には何よりの救いだった。


唯一事情を知ってくれている人。


今の私にとって、玲はとても心強い存在。



「れ、い……離れて」

「嫌だ」

「お願いッ、また何処で見られてるかわかんないんだよ!? 玲にもしもの事があったら私ッ……」

「関係ないッッ!! 俺だって同じ気持ちだよ。 葵にもしもの事があれば、俺は迷わずそいつを殺すよ」



余計涙が溢れた。


どうしてここ迄よくしてくれるの?


私、どうしたらいいの?