お嬢様になりました。

「この学校って変わってるよね」



真剣だった山口君が君の顔が、キョトンとなった。



「だってさ、一般生と特別生に別れてる上に、殆ど交流ないんだよ? もっと交流できる場が増えたら、自然と仲良くなれると思うんだけどな」

「特別生の生徒でそんな風に言ってくれるのは、きっと宝生院さんだけです」

「そうなのかな……」



そう言いながらも、そうかもしれないと思ってしまった。


特別生の人って、基本的に家柄で人を判断してる感じだもんな。



「実を言うと、今こうして宝生院さんと普通にお話している事が、不思議でしょうがないです」

「不思議な事なんてなぁんにもないよ。 だって私たち同じ学校の生徒じゃん。 って事で、これからも宜しくねっ」

「こちらこそ、宜しくお願いしますっ」



敬語はなくならないものの、以前に比べて自然に接してくれる様になった。


山口君との壁が薄くなっていっている様で、素直に嬉しかった。


ーガラガラッッ!!


美術室のドアが突然乱暴に開き、ほんわかムードが一気に消え去った。


呆気に取られた私たちの視線の先には、目を釣り上げた隆輝の姿。



「お前、こんなとこで何してんだよ」



隆輝の低く重い声が、静まり返った美術室に響き渡った。


え……?


何で怒ってんの?