お嬢様になりました。

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「おい、今日付き合え」

「ごめん、予定入ってんの。 また今度!!」

「あ、おいッッ!!」



隆輝の誘いを断り、私は急いで教室を出た。


ゆっくり帰る準備してたんじゃ、強制的にどっかに付き合わされちゃう。


一般校舎に足を踏み入れると、相変わらず一般生からの視線が凄い。


山口君の話だと、特別生が一般校舎にくる事はないらしいからしょうがないのかもしれない。


でも一般生は特別校舎に入れないから、私が一般校舎に行くしかない。


ーガラガラッ。



「ごめん、お待たせ!!」

「走ってきてくれたんですか!? ゆっくりきてくれていいんですよ?」



美術室に入ると、山口君が準備をしながら私に苦笑いを向けた。



「あーうん、気にしないで。 こっちの事情だから」



私だってゆっくり来たい。


でもそんな事してたら、隆輝に捕まるから走るしかない。



「いつもきて頂いてすみません」

「そんな事気にしなくていいよ。 普段一般校舎にくる事なんてないから、楽しいよ」



街で会った時に山口君にお願いされた事。


それは絵のモデルになってほしいとの事だった。