お嬢様になりました。

食事が進むにつれ、玲のお皿の端に小さな山が出来上がっていく。


まさか……。



「ピーマン嫌いなの?」

「嫌い」



あんなに小さく切られたピーマンすらよけるなんて……。


見事によけられたピーマンの山を見ると、本当に嫌いなんだろうなと思った。



「嫌いでも食べなさいっていつも言ってるでしょ」

「無理」

「勿体無いでしょ」

「…………」



呆れた様にため息を零す佐和さん。


本当にいつも言ってるんだろうな。


それにしても、いつも大人びて見える玲が、凄く小さな子供に見えた。


なんだか微笑ましい。



「佐和さんの言うとおりだよ。 食べなきゃ勿体無いよ」

「…………」

「葵ちゃん、もっと言ってやってー」



玲に無言で見つめられ、たじろいでしまう。



「葵が食べさせてくれるなら食べる」

「えっ? えぇ!? 何言ってんの!?」

「そうだよ!! 何を言ってるんだよ、玲!! 僕が食べさせてあげるよーっ!!」



玲は和寿さんをフルシカトで、ずっと私を見つめている。


どうしよう……。