お嬢様になりました。

松本さんはどうしてこんな顔をするんだろう。


私はどういう顔をして返せばいいのか、分からなかった。



「今までレイは、仕事にだけ没頭してきたんです。 女性の影がなかったと言えば嘘になりますが、本気の相手は誰一人居ませんでした」

「私生活の事には鑑賞しないようにしてるのに、そんな事が分かるんですか?」

「レイを見ていれば分かりますよ。 最近のレイはよく笑うようになりました。 それに、周りのスタッフやモデルとも話をする様になりました。 あれ程までに周りに興味を示さなかったレイが、これ程まで変わったんです」



私は出会う前の玲を知らない。


確かに初めて会った時は、何処か冷めた様な雰囲気ではあったけど、そこまで周りと関わらない様にしていたなんて信じられなかった。


表情豊かな方ではないけど、クラスの人たちとだって普通に話してる。



「宝生院さんと話している時のレイは、私の知らないレイでした」

「松本さんの知らない玲、ですか?」

「感情を隠す事なく、自然体のレイでした」



私といる時の玲が自然体?


そんな風に思った事はないけど、もし本当にそうなら嬉しいな。