お嬢様になりました。

もう頭の中がぐっちゃぐちゃ。


お婆ちゃん……私どうしたらいいの?



「直ぐにとは言わん。 少し考えてみてはもらえんかのう?」

「……はい」

「ありがとう」



何故だか直ぐには断れなかった。


重忠さんも私と一緒で一人だからかもしれない。


一人ぼっちになって約一年。


一人がどれほど辛いのか、私はみにしみて感じた。


一年でもこんなに辛いのに、重忠さんは何十年も一人だったんだ。


どんな思いで生活して来たんだろう。



「病院の手続きだの費用は気にする必要はない」

「え?」

「ワシの方で全て終わらせておる。 後は元気に退院するだけじゃ」

「えぇー!?」



重忠さんはサラッとそう言うと椅子から立ち上がった。



「そんなの困りますッッ!!」

「何を困る必要があるんじゃ」

「いやッだって……」

「ワシが好きでした事じゃ。 何も気にする必要はない」



気にする必要はないって言われても……普通気にするよ。



「そうじゃ、そうじゃ」



ドアに向かって歩いていた重忠さんは、何かを思いついた様に振り返って口を開いた。



「三日後の夜電話するから、それまでに考えをまとめておいてもらえるかのう?」



頷くと、重忠さんは満足した様に笑い、部屋から出て行ってしまった。


私、どうしたらいいんだろう……。