お嬢様になりました。

居間に入るとお祖父ちゃんがソファーに腰掛けていた。


だけど私の姿を見るなり、お祖父ちゃんは直ぐ様ソファーから立ち上がった。



「やはりその柄は葵によう似合っておる」

「良かったっ」



浴衣は淡い紫に羽ばたく蝶々の模様が描かれた、少し大人っぽいデザインの物をお祖父ちゃんと二人で選んだ。


所々ラメも入っていて、キラキラしていて可愛い。



「これも忘れずに持って行きなさい」

「ありがとうっ」



お祖父ちゃんから帯と同じく、濃い紫の巾着袋を受け取った。


巾着袋は少し重たくて、不思議に思い中を見ると、既に中にはお財布、扇子、ハンカチ、ティッシュが入っていた。



「このお財布お祖父ちゃんの?」

「普段葵が使っておる財布じゃと大きすぎると思って、買っておいたんじゃよ」

「わざわざ買ってくれたの!? 別によかったのに……」



財布が入んなかったら、ポーチか何かにお金入れればよかったんだし……。



「まぁそう言いなさんな。 ワシからの気持ちじゃ」

「……うん、ありがとう」



何を言ってももうどうしようもないと思い、私は素直にお礼を言った。


お祖父ちゃんからは色々貰ってばっかり。


お礼に今度何か作ろうかな。