お嬢様になりました。

お祖父ちゃんの待つ部屋に戻り、指にはめた指輪が見える様に、顔の横で指を揃えて見せた。



「じゃーんっ!! どう? ネックレスとの相性バッチリでしょ?」

「…………」

「お祖父ちゃん?」



瞳を揺るがし何も言わないお祖父ちゃん。


どうしちゃったんだろう。


不思議に思っていると、お祖父ちゃんが優しく私の手を取り指輪にそっと触れた。



「これは……まだ、持っていてくれたんじゃな」

「お婆ちゃんが大切にしてたジュエリーボックスに入ってたんだ。 お祖父ちゃんがお婆ちゃんにプレゼントした指輪なの?」

「そうじゃよ。 プロポーズした時に渡した指輪じゃ」



ん?


……プロポーズ?


って事は……。



「これって婚約指輪ぁ!?」

「あぁ、そうじゃよ」

「ご、ごめんなさいッッ、そんな大事なものだって知らなくて、私ッッ」



慌てて指輪を外そうとしていると、私の手にお祖父ちゃんのシワのよった手が重なった。



「よい、そのままでよい」

「でも……」

「よく似合っておる、本当に……」



お祖父ちゃんは柔らかく目元を緩ませた。


私はお祖父ちゃんの手をギュッと握り、笑顔を向けた。