お嬢様になりました。

部屋に入って真っ先に向かった机の前で立ち止まり、抽斗に手を掛けた。


私の両手に乗るサイズのアンティークな箱。


お婆ちゃんが大切にしていたジュエリーボックス。



「少しは、アクセサリーが似合う歳になったかな?」



蓋を撫で、私は十数年ぶりにその箱を開けた。


中にはシンプルだけど存在感のある指輪やブレスレット、ネックレス……いろんな種類のアクセサリーが入っていた。


流石はお婆ちゃん。


センスがいいものばかり。



「これ……」



一つの指輪が目に入り、それを手に取った。


ジュエリーボックスの中で一番輝いて見えた指輪。


細かくカットされたダイヤモンドはどの角度で見ても、とても輝いて見えた。


ネックレスとも合うし、これはめて行こうかな。



「あれ……まぁ、いっか」



どの指に合うかはめていくと、その指輪は左手の薬指にピッタリとはまってしまった。


左手を上にあげ、指にはまった指輪を見て自然と笑顔が零れた。


お婆ちゃん、私がダンス失敗しない様に見守っててね。