お嬢様になりました。

すっごく驚いたけど、冷静になってみれば華が竜樹を好きになるのも頷ける。


だって竜樹は不良で口は悪いけど、根は優しい奴だし、頼りになる。


華は竜樹のそういうところに惹かれたのかもしれない。



「いつからなの?」

「二年生になってからかな。 クラスが一緒になって凄く嬉しくて、気付けばいつも竜樹君の事を目で追ってた」

「全然気が付かなかった」



中休みとか、昼休みは三人でいる事が多かったのに全く気が付かなかったなんて……なんかショック。



「葵は自分の事も人の事も疎いからしょうがないよ」

「んー……そんな事ないと思うんだけどなぁー」

「そんな事あるよー。 だって、今だって気付いてないじゃない」

「何に?」



呆れた様にため息を吐いた華。


私がいったい何に気付いてないっていうの?


転校してからは色々と気をつける様にしてるんだけどな。



「海堂君の本当の気持ちに、だよ」

「本当の気持ち? 気付くも何も、あいつのはただ親の決めた婚約者と結婚したくなかっただけだよ」



本当に華は海堂が私なんかに本気だとおもってんのかな?


いくら真剣な顔してたからって、それが本当とは限らない。


演技してるだけかもしれない。