お嬢様になりました。

*****



「学校行事にダンスパーティーなんてあるの? 普通の学校じゃ考えられない行事だね」

「そうだよねー……マジどうしよう……」



カフェでランチを食べながら、華に最近の出来事を大まかに話した。


華はお金持ち学校の常識に慣れてきたのか、私の話を聞いてもあまり驚かなくなった。


私よりも適応能力が高い気がする。



「せっかくだからダンス覚えたらいいじゃない。 中々出来る事でもないんだし……って、葵にとっては今後日常茶飯事になるかもしれないね」

「不吉な事言わないでよ。 ダンスなんて微塵も興味ないのに……私、壁の花でいいんだけど」

「それは海堂君が許してくれないんじゃない?」

「うっ……」



華の言うとおりだ。


あの海堂が私をそっそしておいてくれるわけない。


もう私に構わないでほしい。


って言っても、仮にも婚約者になった訳だし、そんなの無理か……。


マジ後悔。



「葵の話を聞いてる限りでは、海堂君って葵の事本当に好きなんだと思うな」

「えぇ!? あのボンボン暴君がぁ!? ないない!! 絶対ないっ!!」

「そこまで否定したら海堂君が可哀想だよ」



自分で言うのもなんだけど、あいつにされた事を考えると私の方が可哀想だと思う。


キスだの押し倒された事だのを端折って話をしたから、華はそう思うのかもしれないけどさ。


本当の事を全部話したら、おとなしい華でも怒っちゃいそうで話せなかった。