お嬢様になりました。

特別生と一般生合わせたら、二年生だけでもかなりの人数いるよね!?


そんな中で踊るの?



「無理無理無理むぅーっりッッ!! 私踊ったことないからッッ」

「マジかよ? 普通ガキの頃に習うだろ」



それ普通じゃないから!!


一般家庭じゃありえないっつーの。



「あんたたちの常識と私たち一般人の常識は違うのよ」

「お前も俺たちと同じ人種だろうが」



海堂たちは知らない。


私が一般家庭で育って、最近になってお祖父ちゃんと会った事を。



「大石」

「あ?」

「私の旧姓」



海堂は眉を寄せた。


旧姓。


自分でそう言っておきながら、不思議な感覚だった。



「私は最近までごく普通の一般家庭で育った。 でも一人になって……そんな時、お祖父ちゃんが私に手を差し伸べてくれた」

「一人?」

「高校に入ってすぐ、事故で両親を喪ったの。 色々あってお祖父ちゃんとは疎遠になってたから、暫くは一人で生活してた」



相手は海堂なのにこんな話をしてバカみたいと思いながらも、口が止まらなかった。



「だから踊りを習うだとか、学校だったりプライベートだったりで大きなパーティーだとかは、非日常なの。 今でもこの環境に適応できなくて、戸惑うことばっかり」