お嬢様になりました。

更に海堂の体が密着し、私は唇を噛み締めた。


でも予想とは反して海堂の手は優しくて、驚いてしまった。



「お前の事が気になってしょうがない」

「え?」

「認めたくねぇけど、おれはどうやらお前の事が好きらしい」



好き?


海堂が、私の事を……?



「信じられないんだけど……」

「あ? 俺が一番信じたくねぇよ」



何こいつのこの態度!?


私の事が好きだなんて絶対嘘でしょ。


仮の婚約者として、上手く立ち居振る舞いしてほしいだけな気がする。



「そんな無理してお芝居しなくても、暫くは婚約者のふりするからもういいよ。 とりあえず離して」

「ふざけんな。 冗談でこんな事してると思ってんのかよ?」

「思ってる」



思はないはずがないでしょ。


私から体を離した海堂は、私の手を握りしめた。


海堂の切ない表情に、不覚にもドキッとした。



「どうしたら信じるんだよ」

「どうしたらって……」



そんな事聞かれてもわかんないよ。


私は無意識のうちにギュッと海堂の手を握り返していた。