お嬢様になりました。

分かっていた事だし、玲が勉強をみてくれるって言ってくれて、ラッキーぐらいの気持ちにしか思ってなかった。


でも今は……そうじゃない。


上手く言えないけど、もっと知りたいし、もっと仲良くなりたい。



「でも、今は暇潰しとは思ってない」



玲を見上げたまま首を傾げると、玲の細く繊細な指が頬に触れた。


胸の動きが加速していく。



「暇な時間じゃなくなった。 葵と居ると安心する」

「ほ、んと……?」

「あぁ。 だから、この時間が今日で最後だと思うと、せっかくの葵との時間が憂鬱でしかたない」



そうだ……。


来週からテストが始まるから、一緒に勉強できるのは今日で最後なんだ。



「私もこの時間が好きだから、終わっちゃうんだと思うとちょっと悲しい……」

「ちょっとだけ?」



玲はグッと顔を近付けると、妖艶な笑みを見せた。


あまりにも魅力的なその笑みは、私の心臓を鷲掴みにした。



「い、いっぱい、悲しい……」



いっぱい悲しいって何!?


自分で言っておきながら意味わかんない!!