お嬢様になりました。

ーピリリリリリリッッ!!


ッッ!?


うるさっ!!


私はアクビをしながら手探りで携帯を掴んだ。


三十分って早い……。


アラームを止めボーッと携帯を見つめていると、ふと人の気配を感じた。



「な、な、な、何してんの!?」



目の前の椅子に座っている玲の姿にギョッとした。



「本、読んでる」

「…………」



あ、うん。


そりゃそうだよね。


ここ図書室だもんね。



「学校で爆睡してる人、初めて見た」



本から目を離す事なくサラッとそんな事を言われ、何て返せばいいか分からなかった。


っと言うか、この人この間あんなことしておきながら、よく平然と私の前に姿現せたよね。


お金持ちってマイペースなの?


まぁ、いいや。


いくら考えてもこの人たちの事ってよくわかんないし、とにかく勉強しよう。



「間違えてる」



シャーペンを持った途端そう言われ、私は首を傾げた。



「数式、違う」

「え?」



手元のノートに視線を戻すと、寝る前になんとか解いた数式が目に入った。



「この数式の事? 何処から間違ってる?」

「最初から」



えぇー!?


嘘でしょ……。


あんなに頭悩ませて解いたのに!?


私の努力を返して……。