「俺、手伝うよ」

「え?」

「どうせ暇だし」

「え、いや……でも……」


遠慮がちな桐生の表情。


「大丈夫だよ。
遠慮しなくても」

「うん……じゃあ、半分こね」


半分こ……。

久々に聞いたな、その言葉……。


笑顔で桐生にそう言われると、何か心の奥がほっこり温かくなるようだった。


「ありがとう、西丘君」

「いえいえ。
これぐらいどうってことないって」


そう笑って言いながら、桐生の腕に抱えられているノートの束から半分より少し多目のノートを取った。