西丘君が箱の中に手を入れる。
あたしが引くわけじゃないのに……なぜかあたしまでドキドキする。
一枚だけ紙を取り出して、それを開く。
中身を確認すると、西丘君は仲良しの白石君の方へと行ってしまった。
何班だったんだろ……。
気になる……けど、今度は女子がくじを引く番になった。
「六人班で班は六つ……。
朱音、西丘の班聞いた?」
「え!?
聞いてないけど……」
「聞かなかったの?
まぁ……後で向こうから来ると思うけど」
「真央、何か言った?」
「何でもないわよ」
「桐生!
さっさと引け!」
「あ、はい!」
森センに急かされながら慌ててくじを引く。
あー……もうちょっとじっくり選びたかったのに……。
こんなんじゃ、絶対ダメだよ……。