夢の中に、私が初めて要ちゃんと会った日のことがでてきた。


 要ちゃんに最初に会ったのは、小学校の低学年くらいだったと思う。


 両親と一緒に近所のショッピングモールに初めて行ったときだった。


 私は可愛いものや面白そうなものに夢中で、気付いたら一人ぼっちになっていた。


 小学校低学年にもなれば、迷子だけでは泣かない。


 そのためか、行き交う人々は皆、素通りしていった。


 私はどうすれば良いのか分からず、ベンチに座っていた男の子に『私のお父さんとお母さんはどこ?』と聞いた。


 その男の子が、要ちゃん。当時の私から見れば、彼はとても大人びている容姿をしていたのだ。