「どうしてそんなに目が腫れているのよ?」 「……ドラマを遅くまで見ていたから……」 嘘。私はドラマは見ないの。 そんなことは、きっと母にはわからない。だからきっと、信じてくれる。 なんだか嘘をつく自分も母のようだなと気付き苦笑する。 「まったく……気をつけなさいよ」 「うん」 温めたタオルを私のまぶたに押し当て、母は戻っていった。 ……この人が浮気をしているなんて、考えたくなかった。 そう思っても、自分の目で見てしまった事実は変えられないことを知っている。