「……離婚、ね。私は……父さんがしたいようにした方が良いと思うよ」
「……」
「もちろん、浮気をさせるほど母に寂しい思いをさせたのは父さんだよ。誰が悪いとは直接関係のない私には言えない。……でも、私の意見としては、離婚するべきだと思うよ」
「……ありがとう、紀紗。俺は……今、離婚の道を真剣に考えている。そのときは、お前のことも連れて引っ越したいと思っている。……お前を身勝手に振り回してしまって本当にずない……」
父さんは頭を下げた。
もう温くなってしまったココアに父さんの苦しそうな顔が映った。
それを見て改めて、両親の離婚はこの先、起こり得ることなのだということを思い知らされた。
そしてこの先、もしかしたら要ちゃんと社長に会えなくなるかもしれないと思うと、自然と涙がこぼれた。

