「何?」 「大事な話があるんだ」 そう言った父さんの目は悲しそうだったけれども、真剣だった。 背筋が凍った。もしかしたら父さんは、母の浮気に気づいたのかもしれない。 いや、前から気づいていたのかもしれない。 どちらにせよ、父さんの目は何かの決心がついているように見えた。 その決心が“離婚”という言葉かもしれないと思いながら、父さんの真正面にすわった。