「アスのこと、絶対に見捨てない。」
「うん。」
アスはにこりと笑った。
馬鹿な俺達。想いのすれ違いが、人との繋がりを生むなんて。
そして俺はアスが唯一の幼なじみ以外の女の子の友達となる。
そんなことをしてる間に、クラスでは空と霜月が付き合ってることをオープンにし、
完全に空は霜月に釣られたようだった。
「まさかあんなにいちゃつくとは・・・私の空に!」
「いつからひなたのになったの。」
「うるさいな!宙人は!」
「失礼な人だな。」
ひなたが機嫌を悪くしてる間も、霜月と空は楽しそうに笑っている。
あの二人が付き合いはじめて早二ヶ月。
俺とアスが付き合いはじめて(?)も二ヶ月ほど。
「宙人とアスって付き合ってる感じじゃないわよね・・・?」
そしてひなたには俺達の友達よりは仲がよいけど恋人ではない・・・つまりは異性での親友的な感じになったことを見抜かれた。
「まぁ、はたからみれば恋人だし。」
「アスたち、設定では付きあってることにしてるし。」
「・・・なんで?」
「めんどくさくない?お前ら付き合ってるのかって聞かれるの。うんっていっとけばその場で終わるし。ね、宙人。」
「そうそう。」
「すごいわね、あんたたち。」
ひなたが感心する中で、霜月はこちらを睨みあげた。
それに気づいたアスは、俺の手をとりその場を離れる。

