私は本を読んだり、物語を書くのが好きだった。
あの時もそう。
話を考えては書き留めて。
消しゴムも鉛筆も、たくさん消費していたのを覚えている。
新しくあけたばかりの消しゴム。
それはお母さんが買ってくれて、更に文章を書くのが好きになった。
考え、考え、ノートに自分の書いた物語を書いていく。
納得がいかなければ何度も消しては書いての繰り返し。
あの日もそうだった。
いつものように文章を書いていた。
でも、何度も消していたから、消しゴムが減ってきた。
だんだん消しゴムが使いづらくなってきた。
だから、消しゴムのカバーを外して消しゴムを消そうと思ったんだ。
そこに、ふと黒い線のようなのが見えて。
それで、私は消しゴムのカバーを外した。
すると、それに乱暴にかかれた油性ペンの文字。

