空色縞瑪瑙





そんなたった一言で、絵文字も顔文字をなにもない、真っ白なメールだった。


その時、私は目を見開いて驚いた。

そして、なんとも言えない気持ちになった。


どうして?


昨日はあんなにもあっさりと学校に行くことを了解してくれたのに。


そう思いながらも、時間は待ってくれるはずもなく、私は無言で反対車線のホームへと向かう。



そして、特に何も思わずに歩いていく。


何も思わず、いや、正確に言えば、何も考えられなかった、といったほうが正しい気もした。


驚いた。

いらついた。


しかし、そのあとは何も考えられなかった。


理由を聞く気すら起きなかった。


そのメールが、妙に冷ややかで、人を寄せつけるのを拒んでいるようだった。



ただ無言で電車に揺られ、学校の最寄り駅についた。



「空!おはよう!」



ひなたが私に駆け寄ってくる。

そして、海がいないことに気づく。



「空・・・?」



とうとう我慢ができなくなって、ひなたに抱き着いた。


こらえていた涙が溢れ出る。


ずっと、ずっと待ってたのに。


誰がなんと言おうと、文句を言おうと、不審がってたって、ずっとずっと「きっと来るよ」って言いながら、待っていたのに。