ひなたがそういうと、私は貰ったブレスレットを眺める。
空色の石に、レースのような縞の線の入った石だ。
その石と透明の水晶が連なってできているそのブレスレットは、見ているだけで、なんとなく安心できた。
「素敵な石なんだね。」
「絶対に空に似合うと思ったの。」
「ありがとう、ひなた。」
自然と笑えた。
さっきまでの苦しさなんて、消えてしまった気さえした。
「空、今日演劇部ないよね。」
「うん。」
「今日はとびっきりの夜ご飯をご馳走してあげよう。」
「ほんとに!?」
「ひなた特製のスパゲティー作ってあげる!」
幼なじみって、本当にすごい。
私は、こんなにも素敵な人に囲まれていたんだと実感する。

