空色縞瑪瑙





「ごめん、ひなた・・・っ!!」


「・・・空・・・。」


「ごめん・・・」


「ううん・・・。空には、私だっているのよ。
一人じゃないのよ。
演劇部の子たちだって・・・。」


「うん・・・。」



私たちは、二人で泣いた。


涙がカラカラに無くなるまで、一緒に。


しばらくして、お互い赤くなった目を見て笑った。



「そうだ、空にあげようと思っていたのよ。」



ひなたはそう言って、ポケットから空色の石天然の付いているブレスレットを出して、私の手の平にのせた。



「可愛い。私の好きな色だ。」


「ブルーレースっていうの。
日本語名だとね、空色縞瑪瑙(そらいろしまめのう)っていうんだ。」


「空色縞瑪瑙・・・」


「空の好きな色だし、心の安定をもたらしてくれて、優しい気持ちにしてくれるんだって。
空は、とっても優しいから、ぴったりだと思ったのよ。」