空色縞瑪瑙





苦しい。

海の話を聞く度に、

海のことを考える度に、


苦しくて、切なくて、虚しい。


一緒にいたい。


大切で大好きで、まるで友達を通り過ぎ、恋人のようだ。

会ったときはいつもずっと一緒にいる海が、今は、どこか知らないところにいる。



「空、大丈夫?」



ひなたが私に声をかける。


もう、海を待っているクラスメイトは少なくなっていた。


あの子は学校に来ない。

学校をやめたんじゃないか。


そんなふうに既に解釈されている。


そんな海を待つのは、初めはよかった。


しかし、だんだんと精神的な疲労と周囲からの視線や忠告で私の心はズタズタになっていた。

私は俯きながら、すぐ前にいるひなたにいった。



「ひなた・・・。
私、海に友達だと思われてないのかな・・・?」


「空・・・?」


「私、必要ないのかな・・・・? 」



私がそう言った時、顔をあげた。

・・・・ひなたは泣いていた。