「・・・空!?あんたどうしたの!?」
隣のクラスからやってきたひなたが、私を見て慌てふためく。
「そのクマはなんなのよ!?おまけに痩せたし!
ちゃんと食べて寝てるの!?」
「うん。」
「本当に?」
「うん。」
「嘘ね。それに目も腫れてる。泣いた?」
「泣いてない。」
「嘘ね。私は空のことなんだってわかるわ。」
本当に、ひなたにはなんだってお見通しだった。
「夢、見たよ。昨日。」
仕方がなく、本当のことを言う。
「中学生の時の、イジメの夢・・・。
怖かった・・・また色んな人が、離れてくのかなって。
知らない人が、私の噂してて・・・・。
海も来ないから、私、海に捨てられたのかなって。私のせいで海がこないのかなって・・・」

