「私には、海が必要だよ」
「それは私じゃなくて、演劇部のパートナーが必要なんでしょ。」
「海」
「私なんて必要ないよ。」
「海」
「・・・必要ない。」
「それ以上言ったら怒るよ。」
「怒れば・・?」
海がそう言った時、思わず頬を平手打ちした。
耐え切れ無かった。
例え友達だとしても。
どんなに大切な人でも。
もしひなたが、同じことを言っても。
「友達悪くいうのは許さない。・・・海でも、許さない。」
海は頬を押さえて私を見つめる。
その海の目には、大粒の涙があった。
「なんで・・・?なんで私なんかに構うの!?わかんないよ!?」
「わかんなくないよ。だって私、海のこと好きだもん。」

