そして思い出したのだ。
イジメられていた時、ずっと気にかかっていた。
私の知らない他のクラスの人が、私のことを知っている。
「角館さんでしょ?」
「そうですけど。」
「ふーん。」
でも私はその人の名前も性格も何も知らない。
ただそう言われて、クスクスと笑われる。
陰ではこそこそなにかしゃべっている。
「・・・・怖かった・・・・ずっと、ずっと・・・・!!」
自分の知らないところで、様々な情報が渦巻いている。
私を変なものを見るような目で見てくる。
怖くて、孤独で、仕方がなかった。
溜まっていた自分の気持ちを涙とともに体からすべて吐き出した。
宙人はしばらくの間、黙って私の頭をなでてくれていた。
「もう大丈夫だと思うよ。俺は空の味方だし、皆空のこと知れば、仲良くしてくれる。」

