ひなたはパンパンと両手のゴミを払うように手を鳴らす。
私はとにかく唖然としていた。
ひなたも宙人もずっと一緒にいた幼なじみだ。
しかし、こんなにも強かったことは知らなかったし、こんなにも容赦のない人だということも知らなかった。
ひなたも宙人も、自分が正しいと思ったことは貫くタイプだ。
私でなくても、ハブやイジメに気づいたら同じことをするに違いない。
それから、宙人は三日間の自宅謹慎となった。
流石に殴りたおすのは問題だったらしい。
私は隣に住む宙人に会いに行った。
「ごめんね、宙人。」
「平気だよ、これくらい。それより、空は大丈夫なの?
イジメられたりしてない?」
「うん、なんともないよ。」
「そっか。よかった。」
「ひなたは?ひなたは大丈夫なの?」

