「くたばれっ」
跳び蹴りをしてきたのは、入院をしていたはずのひなただった。
「病院で空元気な空見てわかってたわ。
空が虐められてるって。」
人間をよく観察しているひなたは、私を見て笑った。
私は驚きを隠せない。
そして、私は涙が溢れ出た。
「どうして・・・?」
「空が苦しいのに、病院で寝てるなんてありえないわ。
空、あんたはやさしすぎなのよ。」
ひなたが拳をつくると、周りの男子たちは後ずさる。
「ごめん、ひなた。俺が殴っちゃった。」
宙人がさらっとそう言った。
そう。
そこには顔を腫らしたクラスメイトたちが男女共に立っている。
「暇なのねぇ。空は遊び道具じゃないわよ。
もっと有意義な遊び見つけたら?
人を傷つける以外のものをね!」

