「一葉、社長令嬢は大変なんだよ?やらなければならないことがたくさんある。それに、蒼君が社長になったら、なかなか会えなくなる。だからこそ、蒼君の家にお世話になったほうがいい」 ………そっか。 新学期から、蒼もう統桜学園にはこないんだ。 企業を継いで、立派に社長になる。 もしあたしが普通にこの家で生活してたら、なかなか会えなくなっちゃうんだ。 …………それはヤダ。 純粋にそう思った。 思いが通じあった今、ずっと蒼といたくて。 片時も離れたくなんかない。