「蒼、お父さん今日いるから。今からあたしん家行かない?」
そういったあたしに、明らかに嬉しそうな顔をする蒼。
「おう、行くっ!」
目がキラキラして見えるよ………。
そんなに嬉しいことなのかな?
あ、でも。そっか………。
蒼は、あんまり親の愛情を知らずに育ってきたんだもんね………。
あたしが複雑な顔をしてる理由に気づいたのか、蒼は、
「言っとくけど、遼太郎さんに会えんのは、すっげー嬉しい。でも俺が何よりも嬉しいのは、一葉と一緒になれた、って報告できることだから」
って言った。
そんなこといわれたら、好きな気持ちがどんどん増しちゃう。
ほんとあたしは、いつからこんなにも蒼のことが好きになったんだろー。

