そういえば、清香さんのとなりには背の高い男の人が立っている。



「招待状は、渡したわよね？通常であれば、男性の同伴者を１名連れてくるものよ。呆れた…」



わざとらしく、フウと大きくため息をつかれてしまった。



「あ…後から、来るんです。待ち合わせをしていますので」



同伴者が天音ちゃんだって、いいじゃない。



そう思うけど、なんだか清香さんに負けたみたいで悔しい。



「後から？そう…どんな男性を連れて来るのか、楽しみだわ」



「今日の主役は…ナルですよね。あたしのことなんて、どうでも良くないですか？」



口答えしたのもだけど、ナルの名前をだしたことが気にくわなかったんだろうね、清香さんの顔が一気に不機嫌になった。



「それはそうだけど、マナーのことを言ってるの」



キツく言われ、戸惑っていると後ろから男の人の声がした。