でも、なんだか無性にむかついた。 保健室で寝てるあいつ。 柔らかそうな頬に、長いまつげ。 さくら色の唇に、ブラウンの髪。 俺はあいつの声が聞いてみたいと 無意識に思っていた。 けれど、そいつはノートで会話しようとした。 なぜ? しゃべればいいじゃないか。 あのパニックをみる限り、 男が苦手なのはわかる。 けど、ことばを交わすのも嫌なのか。