「おい、大丈夫か?」


女の顔をのぞきこむようにして問いかける。


泣いていた女は
俺の顔を見るなり気を失った。


教室から短い悲鳴が上がる。


落ち着け。
とりあえず、保健室だ。


抱きかかえたその体は
思っていたよりもずっと小さくて

小さく震えるその体は
思っていたよりもずっと軽かった。